2010年12月11日
佐久間象山は、大発明家
佐久間象山 河野通勢画 長野高等学校同窓会蔵
象山は、大発明家でもありました。昔、井上ひさしの戯曲で取り上げていました。
電気治療機
象山が蘭書〔オランダ語の書物〕をもとに設計製作したもので、安政6年(1859)から万廷元年(1860)ころ完成しました。文久2年(1862)秋、象山の夫人順(勝海舟の妹)がコレラにかかった時、自ら作った薬や手当といっしょに本品を試みた所、一週間くらいでけいれんが止まったと書物に書かれています。また、全治したことが海舟へ宛てた手紙に記されています。
どういう仕組みか興味深いですね。
地震予知機
佐久間象山の手紙の中に「大変災が近づくと、この器平日の機力を失って吸いつけているおもりが落ちるので、事前に大変災を知ることができる。」と書いています。
馬蹄型磁石に三角形の軟鉄を吸着し、三百五十グラムほどのおもりをつるしています。
弘化4年(1847)3月、北信濃から越後にかけての善光寺大地震の被害が甚大だったので、安政5年(1858)に藩へ試作品を献上しました。
大地震の前には前兆が必ずあるということですね。
象山は留影鏡と呼んでカメラも作っています。そのカメラの形や、構造もわかっていませんが、ダゲレオタイプのカメラであると考えられています。
下の写真は、このカメラで撮影した象山自身です。
ダゲレオタイプのカメラ
ダゲールが1838年に発明した現在のカメラの原型となったカメラ。感光剤(かんこうざい)をぬった湿板(しっぱん)を用い、それがかわかない内に撮影する方式です。シャッターはなく、レンズキャップがシャッターのかわりで、長時間の露出が必要でした。
じっとカメラのレンズと向かい合い、動かずに自画像を撮っていた象山さんでした。
これらの資料は象山記念館にあります。
象山記念館 長野市松代町松代1446−6
電話(026)278−2915
Posted by ひろかず at 03:10│Comments(0)
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