黒部ルート見学会⑧ 黒部渓谷と巨大エレベータ
いろいろと説明を聞きながら電車に乗っていたので黒部の秘境に対して、トンネル掘りの戦士、男たちの冒険ドラマを感じ、ロマンがあふれました。
黒部渓谷は、人口のダムが出来たとはいえ、未だ大変な秘境です。魅力があるとはいえ、このような下の廊下といわれる断崖絶壁に開けた回廊を歩くのは夢です。私なら、写真を撮ろうとして300m下の黒部川の激流に落ちるのは目に見えています。でも、でも、一度は行ってみたいですね。
断崖絶壁を通れるのはわずかに9月下旬から10月上旬と言われています。その年によっては道が開かない年もあるそうです。今までに、どれだけの人が滑落したかは、数えきれないでしょう。慎重に歩いていてもサルが突然出てきて、ビックリしてとか、振り返った瞬間にザックが壁にぶつかってとか、健脚といえども人を寄せ付けない絶壁の回廊なのです。
あなたも、ぜひ一緒に行きませんか?夢に出てきそうですね。
この下の廊下を通っていく奥に、黒部川に垂直に交わる秘境があります。西は立山・剣岳から流れてくる剣沢。東は爺が岳・鹿島槍ヶ岳から流れてくる棒小屋沢。この剣沢と棒小屋沢がこの黒部川で十字に交わる極めて稀な峡谷、それが黒部十字峡。神々しく美しいそうです。
上部軌道終点の欅平上部駅到着です。
こんな電車です。
外に出ると、白馬連邦の雪の絶景。
下の廊下のうち、欅平から仙人谷までは水平歩道が、その上流では日電歩道が黒部ダムまで続いていて上級者向けの登山道として利用されているそうです。う~む、それにしても足がすくみそうですね。
このエレベータは高低差約200 mの竪坑エレベータといって、上部軌道の車両(トロッコ)ごと上下移動できるそうです。最大積載量は4500kg。人であれば36人収容。1939年に竣工してから2011年まで日本最大の巻上げ能力を誇るエレベータでした。現在はその座を梅田阪急ビルの80人乗り大型エレベーター(最大性積載量5,250 kg)に譲っているようです。
このエレベータの隣に通常サイズのエレベータがあるそうです。万が一途中停止しても別のエレベータで救出できるようになっているそうです。山の奥,特に冬場にエレベータが止まろうものなら大変ですからね。万が一のことも考えられています。
いざという時は、この足がかりから上に出て、階段を上っていくこともできるそうです。とっても、怖そうですが。
ということで、下部に到着し、またトロッコ電車が待っていました。
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